動画をホームページに表示させたいけど、どうやってHTMLに埋め込めばいいのか分からなくて困ってしまうことってありますよね。
「動画の貼り方が難しそう」と感じて手が止まってしまう人も多いと思います。
この記事では、HTMLで動画を埋め込む方法や再生設定のやり方について、わかりやすく説明していきます。
どんなタグを使えばいいのか、どんな設定ができるのか、ひとつずつ丁寧に紹介します。
動画の埋め込み方が分かれば、自分のWebサイトやブログにかっこいい動画を簡単に追加できるようになりますので、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。
動画をHTMLに埋め込む基本手順
HTMLで動画を表示する基本構文
HTMLに動画を埋め込むには、<video>
タグを使います。
これはHTML5で導入されたタグで、簡単にWebページに動画を表示することができます。
動画ファイルを直接再生できるようにするために必要な構文はとてもシンプルです。
以下のように書きます。
<video src="sample.mp4" controls></video>
この基本構文ではsrc
属性で動画ファイルのパスを指定し、controls
属性で再生ボタンや音量調整などのコントロールを表示します。
このような基本構文を理解しておくことで、Webページに簡単に動画を追加することができるようになります。
HTML5に対応しているほとんどのブラウザで再生できます。
videoタグとその主要属性の解説
videoタグには便利な属性がいくつもあります。
これらを活用することで、動画の再生方法を自由にカスタマイズできます。
主な属性は以下の通りです。
src
:再生する動画ファイルのパスを指定controls
:再生ボタンなどのUIを表示autoplay
:ページ読み込み時に自動再生loop
:動画の繰り返し再生muted
:音声をミュートにして再生poster
:動画が始まる前に表示される画像preload
:動画データの読み込み方法を指定
これらの属性を組み合わせることで、ユーザーの使いやすさを考えた動画再生が実現できます。
特にautoplayやmutedはモバイル対応に重要です。
ローカルファイルと外部URLの使い分け
動画を埋め込むときは、ローカルファイルと外部URLを使い分ける必要があります。
それぞれの違いと特徴を理解しておきましょう。
以下にポイントをまとめます。
- ローカルファイルは自分のサーバーに置く動画ファイル
- 外部URLはYouTubeなど外部サービスのリンク
- ローカルは読み込みが重くなりやすい
- 外部URLはSEO効果が薄れやすい
- 管理がしやすいのはローカル、手軽なのは外部
使い分けの基本は、ページの目的やユーザー環境に合わせることです。
たとえば、教育サイトならローカル、ブログなら外部URLを選ぶと良いでしょう。
埋め込みに使用するファイル形式の違い
HTMLで使える動画ファイルの形式はいくつかあります。
それぞれにメリットと注意点がありますので、目的に応じて選ぶことが大切です。
代表的な形式は以下の通りです。
- MP4(.mp4):最も広く対応されている形式
- WebM(.webm):軽量で高画質、主にChrome系ブラウザ向け
- Ogg(.ogv):一部のオープンソース志向のサイトで使用
多くのユーザーに届けたい場合は、MP4形式を選ぶのが安全です。
複数形式を用意して<source>
タグで切り替える方法もあります。
iframeを使ったYouTube動画の埋め込み方法
YouTubeなどの動画共有サービスを使うと、<iframe>
タグを使って簡単に動画を埋め込むことができます。
これは外部の動画を読み込む方法で、自分で動画を管理する必要がありません。
以下のような手順で埋め込めます。
- YouTubeの「共有」ボタンをクリック
- 「埋め込む」を選んで表示されるコードをコピー
- コピーしたコードをHTML内に貼り付け
- 必要があれば
width
やheight
を変更 - レスポンシブ対応にはCSSで
iframe
を調整
YouTubeの<iframe>
埋め込みは手軽で、動画の再生管理も任せられます。
通信負荷が軽くなるメリットもあるので、初心者にもおすすめです。
レスポンシブ対応の埋め込みテクニック
動画をスマホでもきれいに表示させたいなら、レスポンシブ対応が必須です。
画面サイズに合わせて動画の大きさを変えることで、どのデバイスでも見やすくなります。
以下のようなスタイルを使うのが一般的です。
<div style="position:relative; padding-bottom:56.25%; height:0;">
<iframe src="動画URL" style="position:absolute; top:0; left:0; width:100%; height:100%;" frameborder="0" allowfullscreen></iframe>
</div>
このテクニックを使えば、画面の幅に合わせて動画が自動的に拡大・縮小します。
特にスマートフォン対応を重視するサイトでは、必ずレスポンシブ設計を意識するようにしましょう。
HTML5で非対応ブラウザへの対処方法
HTML5に対応していない古いブラウザでは、<video>
タグで動画が再生されないことがあります。
そんなときのために、フォールバック(代替手段)を用意しておくことが大切です。
以下のような方法があります。
- 動画タグ内に「この動画は再生できません」などのテキストを入れる
- Flashや外部リンクを案内する文を入れる
- ブラウザのバージョンアップを促す文を表示する
このような工夫をしておけば、万が一再生できなかった場合でもユーザーが困らずに済みます。
ユーザーフレンドリーな設計を心がけましょう。
動画再生に関するHTML設定のカスタマイズ
自動再生(autoplay)の設定と注意点
動画をページに埋め込むとき、自動再生を使いたいことがあります。
autoplay
属性を使えば、ページが開いたときに動画がすぐに再生されるようになります。
使い方はとても簡単です。
<video src="movie.mp4" autoplay controls></video>
ですが、自動再生には注意が必要です。
特にスマホでは、ユーザーの操作なしに音が出ると迷惑になってしまいます。
以下に気をつけるポイントをまとめます。
- 音声付きの動画は自動再生がブロックされることがある
muted
をつけると自動再生が有効になりやすい- ユーザーの操作後に再生する方が自然
- PCとスマホで動作が異なることがある
- 自動再生が必要かどうかをしっかり考える
自動再生は便利ですが、ユーザーに不快感を与えないよう工夫することが大切です。
ループ再生(loop)を有効にする方法
短い動画や背景動画などを繰り返し再生したい場合、loop
属性を使います。
動画が終わるとすぐに最初から再生されるので、とても便利です。
例えば次のように書きます。
<video src="background.mp4" loop autoplay muted></video>
この方法は、背景として使う動画や、再生が止まると見栄えが悪くなる場面に最適です。
ループ再生を使うときに気をつけたい点を以下にまとめます。
- 短い動画ほどループに適している
- 音声がある動画はループに向かない場合がある
- ユーザーが混乱しないように使う
動画が止まらずに繰り返されることで、視覚的な印象を強めたい場面にぴったりです。
音声の有無(muted)のコントロール
動画の音声をあらかじめ消したいときは、muted
属性を使います。
この属性は、動画をミュート状態で再生するように設定するものです。
<video src="movie.mp4" muted controls></video>
この設定は特に自動再生と一緒に使うことが多いです。
多くのブラウザでは、mutedを設定しないと自動再生がブロックされてしまうことがあるためです。
mutedのポイントを以下に整理します。
- 自動再生とセットで使うと効果的
- ユーザーが音を後からONにできる
- 複数動画を同時再生する場合にも便利
- 背景動画で音が不要なときにも最適
音が出ない動画でも、映像だけで伝えたい内容があるならmutedは有効です。
コントロールバーの表示・非表示
動画の下に再生ボタンや一時停止、音量のバーなどを表示したい場合はcontrols
属性を使います。
この属性をつけることで、ユーザーが操作しやすくなります。
逆に、何も操作できないようにしたいときはcontrols
を外します。
コントロールの設定方法と違いを以下にまとめます。
controls
あり:ユーザーが自由に操作できるcontrols
なし:見た目がすっきりするが操作不可- 必要に応じて
autoplay
やloop
と併用する
動画の目的に合わせて、ユーザーにとって操作しやすい設計にすることが大事です。
ポスターフレーム(poster)の設定
動画が始まる前に表示される静止画を「ポスターフレーム」と呼びます。
HTMLではposter
属性を使って設定します。
<video src="movie.mp4" poster="thumbnail.jpg" controls></video>
ポスターフレームを設定することで、動画の中身がすぐにわからなくても、クリックするきっかけになります。
以下のような場面で効果的です。
- 動画の内容を画像で事前に伝えたい
- 読み込みが遅いときの代替表示として
- 見た目を整えたいとき
魅力的なポスター画像を選ぶことで、再生前からユーザーの関心をひくことができます。
再生開始位置の指定方法
動画の途中から再生を始めたい場合、currentTime
プロパティをJavaScriptで使います。
HTMLの属性だけでは設定できないので、スクリプトを追加する必要があります。
以下は例です。
<video id="myVideo" src="movie.mp4" controls></video>
<script>
document.getElementById("myVideo").currentTime = 30;
</script>
この方法を使えば、再生位置を秒単位で指定できます。
たとえば、イントロ部分を飛ばしたり、特定のシーンから見せたいときに便利です。
プリロード(preload)設定の効果
動画の読み込み方法をコントロールするには、preload
属性を使います。
ページが読み込まれたときに、どれくらい動画を先に読み込むかを決められます。
設定できる値は3種類あります。
none
:まったく読み込まないmetadata
:動画の長さなどの情報だけ読み込むauto
:できるだけ先に読み込む
ユーザーの通信環境やページの重さを考えて、適切なpreload設定を選ぶことが大切です。
トラブルを防ぐ動画埋め込みの注意点
再生されない原因と対処法
動画を埋め込んだのに再生されないことがあります。
これはよくあるトラブルで、原因を知っておくとすぐに対応できます。
以下のような理由で再生されないことが多いです。
- 動画ファイルのパスが間違っている
- 対応していないファイル形式を使っている
- 動画が正しくアップロードされていない
- ブラウザが
<video>
タグに対応していない - ファイルサイズが大きすぎて読み込めない
まずはパスや形式を確認して、必要ならファイルを変換しましょう。
MP4形式で、正しいファイル名を指定するのが基本です。
モバイル端末での自動再生制限
スマホやタブレットでは、自動再生が制限されることがあります。
とくに音が出る動画は、ユーザーの操作なしに再生できない場合が多いです。
この問題を避けるには、次のように工夫しましょう。
muted
属性を追加するautoplay
とmuted
をセットで使う- スマホでは自動再生を使わず、クリック再生に切り替える
- 事前に注意書きを出しておく
モバイル対応では、ユーザーの環境を考えて動作を工夫することがとても大切です。
ブラウザごとの互換性とテスト方法
すべてのブラウザが同じように動画を再生できるわけではありません。
Google Chrome、Safari、Firefox、Edgeなど、それぞれのブラウザで動作を確認することが重要です。
確認するときは、以下のポイントをチェックしましょう。
- 動画が再生されるか
- 音声が正しく聞こえるか
- コントロールバーが使えるか
- 画面サイズに合わせて表示が崩れていないか
このように複数のブラウザでチェックすれば、多くのユーザーにとって安心して使える動画埋め込みになります。
動画ファイルの容量と読み込み速度
動画ファイルが重いと、ページの表示が遅くなったり、再生が止まったりすることがあります。
これはユーザーの離脱につながるため注意が必要です。
以下に対策をまとめます。
- できるだけ短い動画を使う
- ファイル形式をMP4にして圧縮する
- 画質を下げすぎないようにバランスを取る
- CDNを利用して読み込みを早くする
ファイルサイズを抑えることで、快適に動画を再生できるようになります。
アクセシビリティと字幕対応
すべてのユーザーが動画を楽しめるようにするために、アクセシビリティを考えた設計が必要です。
特に聴覚に不自由がある方には字幕が重要です。
字幕を付けるには、<track>
タグを使います。
<video controls>
<source src="movie.mp4" type="video/mp4">
<track src="subtitles.vtt" kind="subtitles" srclang="ja" label="日本語">
</video>
字幕を入れることで、以下のメリットがあります。
- 音が聞こえない環境でも内容がわかる
- 外国語の理解を助ける
- 検索エンジンに内容を伝えやすくなる
アクセシビリティに配慮することで、すべての人にやさしい動画コンテンツが作れます。
ユーザー体験を損なわない設置位置
動画をページに追加する場合、どこに表示するかがとても大事です。
見せたいポイントに合わせて動画の位置を決めましょう。
以下のような工夫が役立ちます。
- ページの最初に置いて注目を集める
- 文章のすぐ下に置いて補足として使う
- 背景動画としてヘッダー部分に配置する
- 複数ある場合は1つずつ区切って見せる
位置を間違えると、読みにくくなったり、ページが重くなってしまいます。
動画は内容を引き立てる補助として活用するのが理想です。
セキュリティリスクと安全な埋め込み
外部サイトの動画を埋め込むときは、セキュリティにも気を配る必要があります。
不正なスクリプトが含まれると、ページ全体が危険になることもあります。
安全に使うために、以下を守りましょう。
- 信頼できるサービスからのみ埋め込む
iframe
にsandbox
属性を付ける- JavaScriptの不正利用を防ぐためのチェックを行う
- HTTPSの動画リンクを使用する
セキュリティを意識しておけば、トラブルを未然に防げる安心なWebサイトが作れます。
HTMLでの動画埋め込みを効率化する方法
動画共有サービスとの連携活用
動画を効率よく埋め込むには、YouTubeやVimeoといった動画共有サービスを使うのがとても便利です。
自分で動画ファイルをアップロードして管理するよりも手間が減り、ページの表示速度にも良い影響があります。
使うときのポイントは以下の通りです。
- 動画をYouTubeやVimeoにアップロードする
- 「共有」ボタンから埋め込みコードをコピーする
- コピーした
<iframe>
タグをHTMLに貼る - 必要に応じて
width
やheight
を変更する - 自動再生やループ設定はURLのパラメータで調整する
共有サービスを活用すると、自分のサーバーへの負担を軽くしながら動画を表示できます。
埋め込み用コードの自動生成ツール
HTMLの知識が少ない人でも、動画の埋め込みコードを簡単に作れるツールがあります。
こうしたツールを使うと、コピペするだけで動画をWebサイトに表示できるようになります。
ツールの使い方の流れは次のようになります。
- 埋め込みたい動画のURLを入力
- 再生設定(自動再生やループなど)を選ぶ
- 生成されたコードをコピーする
- 自分のHTMLに貼り付ける
このようなツールを使えば、ミスなくHTMLタグを作成できるのでとても安心です。
CMSでの動画埋め込み手順
WordPressなどのCMS(コンテンツ管理システム)を使っている場合、HTMLを直接編集しなくても動画を埋め込める機能が用意されています。
とても簡単に動画を追加できるので、初心者にもおすすめです。
CMSでの埋め込み方法には主に次のようなやり方があります。
- 記事編集画面にURLをそのまま貼り付ける
- ブロックエディタの「YouTube」ブロックを使う
- 「カスタムHTML」ブロックに
<iframe>
コードを貼る - プラグインで動画ギャラリーを追加する
CMSでは、操作が簡単な上に、動画の見た目も整えてくれる機能が充実しています。
JavaScriptを使った再生制御
動画をもっと自由に操作したいときは、JavaScriptを使うのが効果的です。
再生ボタンを自作したり、一定時間後に再生を止めたりすることもできます。
基本的なJavaScriptの使い方は以下の通りです。
<video id="myVideo" src="movie.mp4" controls></video>
<button onclick="document.getElementById('myVideo').play()">再生</button>
<button onclick="document.getElementById('myVideo').pause()">停止</button>
このようにすれば、ユーザーが操作しやすいインターフェースを作ることができます。
複数動画の管理と表示切り替え
たくさんの動画を1ページに表示したいときは、管理や切り替えの方法がとても大切です。
全部を一度に表示すると重くなるので、見せ方を工夫しましょう。
以下のような方法がよく使われます。
- タブやボタンで動画を切り替える
- サムネイルをクリックして再生動画を変更する
- JavaScriptで表示中の動画だけを読み込む
- モーダルウィンドウで再生する
このような工夫をすれば、ページの動作が軽くなり、見やすくなります。
SEOを考慮した動画設置の工夫
動画を埋め込むときもSEOを意識すると、検索エンジンに動画の内容が伝わりやすくなります。
テキストだけでなく、動画も検索結果に影響することがあります。
動画のSEO対策には以下のポイントがあります。
- 動画の前後に説明文を入れる
- キャプションや字幕ファイルを使う
<title>
や<alt>
を適切に設定する- 再生回数や視聴完了率も影響する
しっかりSEOを考えることで、動画も含めたコンテンツ全体の評価を高めることができます。
軽量な再生プレイヤーの導入
標準の<video>
タグ以外にも、軽くて機能的な動画プレイヤーを導入することができます。
特に読み込み速度を改善したいときにおすすめです。
代表的な軽量プレイヤーは次のようなものがあります。
- Video.js
- Plyr
- MediaElement.js
- Lite YouTube Embed
これらのプレイヤーは、見た目をカスタマイズできたり、機能を追加できる点でも便利です。
まとめ
これまで、HTMLでの動画埋め込み方法や再生設定についてわかりやすく解説してきました。
最後に、特に大事なポイントを振り返っておきましょう。
- <video>タグを使えば簡単に動画を表示できる
- 自動再生やループ再生は属性を追加するだけで設定できる
- モバイルではmutedと一緒に使うと自動再生しやすい
- ファイル形式はMP4が一番安心
- YouTubeやCMSを使うともっと楽に埋め込める
あなたのWebページにピッタリな方法を選んで、今すぐ動画を埋め込んでみましょう。