sectionタグとは？意味と正しい使い方をわかりやすく解説【HTML5】

Webページを作っていると、「どこからどこまでがひとつの話なのか、うまく分けられなくて困るなあ」って思うこと、ありますよね。

見た目はうまくできていても、中身の意味がきちんと伝わらないと、読み手にも検索エンジンにもわかりにくくなってしまいます。

そこで今回は、HTMLの中でもとても大切なタグのひとつ、sectionタグについてわかりやすく解説します。

このタグの意味や使い方が分かれば、ページの構造をスッキリ整理して、SEOにも強いHTMLが作れるようになります。

どんな人でもすぐに使えるように、ていねいに説明していきますので、最後まで読んでしっかり参考にしてください。

sectionタグとは？HTMLにおける意味と役割

sectionタグの基本的な定義

HTMLのsectionタグは、文章の中で意味のあるまとまりを区切るためのセクショニング要素です。

たとえば、ニュース記事の「スポーツ」「経済」「天気」といったテーマごとのブロックに使うことで、ページの構造を明確にできます。

これは検索エンジンやスクリーンリーダーにとってもわかりやすく、SEOやアクセシビリティにおいて重要な役割を持ちます。

sectionタグの定義と目的を、以下に整理します。

このように、sectionタグは見た目を整えるためではなく、意味的な区切りを明示するためのタグです。

正しく使うことで、Webページの意味が伝わりやすくなり、ユーザーにも検索エンジンにも親切なページになります。

HTML5で導入された背景

sectionタグは、HTML5で新たに導入されたセマンティックな要素の一つです。

以前のHTMLではdivタグだけでページを構造化していたため、どのブロックがどんな意味を持つのかが非常にわかりにくいものでした。

この課題を解決するために、以下のような新しい要素が登場しました。

これらのタグにより、構造と意味を一致させたWebページの設計が可能になりました。

特にsectionタグは、文書のセクションを明確に示すのに役立つため、教育機関や官公庁のサイトなどでも積極的に使われています。

他のセクショニング要素との違い

sectionタグとよく比較されるのが、article、div、asideなどのタグです。

これらはそれぞれ使い方に違いがあり、目的に応じて正しく使い分けることが大切です。

使い分けのポイントを以下にまとめます。

このように、それぞれのタグには明確な目的と役割があります。

sectionタグは「章ごとの区切り」だと覚えると理解しやすくなります。

sectionタグを使うべき場面

sectionタグは、以下のような「まとまった情報ブロック」が必要な場面で活躍します。

sectionタグは、ページ全体の読みやすさを高める重要な役割を持っています。

ユーザーにも検索エンジンにも「何の話をしているのか」が明確に伝わるようになります。

SEOにおけるsectionタグの影響

sectionタグは、直接的にSEOの順位を決定する要因ではありませんが、構造化されたHTMLを通じて間接的にSEOに貢献します。

以下のような点で、sectionタグの使用がSEOにプラスになります。

このように、sectionタグはユーザーと検索エンジンの両方にとってメリットのあるタグです。

正しく使うことで、サイト全体の品質と評価を高める効果が期待できます。

sectionタグの正しい使い方と実装例

基本的なsectionタグの書き方

sectionタグの基本的な書き方はとてもシンプルです。

文章のまとまりを意味的に区切りたいときに使います。

見出しタグと一緒に使うのが基本で、文章構造がわかりやすくなります。

以下に、基本的な書き方のポイントを紹介します。

例えば、次のように使います。


<section>
<h2>サービス紹介</h2>
<p>私たちのサービスは...</p>
</section>


このように、sectionタグは「ここからここまでが1つの意味あるまとまり」ということを伝えるために使います。

とても大事な要素です。

見出しタグ（h1〜h6）との組み合わせ

sectionタグと見出しタグを組み合わせることは、HTML構造をきちんと作るうえでとても重要です。

なぜなら、見出しがあることで、そのセクションが何について書かれているかがすぐにわかるからです。

以下に見出しタグを使うときのポイントをまとめます。

たとえば次のように使います。


<section>
<h2>製品情報</h2>
<p>最新の製品ラインナップをご紹介します。

</p>
</section>

このように見出しタグを使うと、検索エンジンにも人間にも意味が伝わりやすくなります。

きれいな構造を意識して、適切に組み合わせましょう。

複数のsectionタグを使う構造例

長いページや複数のテーマを扱うページでは、sectionタグを複数使うことで内容をきれいに分けられます。

特にコンテンツが多いページでは、この使い方がとても役に立ちます。

以下に複数のsectionタグを使う例を紹介します。

このようにsectionを複数使うことで、ページが論理的に整理されて読みやすくなります。

ユーザーにとっても親切な設計になります。

ナビゲーションやフッターでの使用例

ナビゲーションやフッター部分にもsectionタグを使うケースがあります。

ただし、目的に応じてnavタグやfooterタグとの使い分けが大切です。

以下にsectionタグを使っても良い場合をまとめます。

例えば、次のようなHTMLが考えられます。


<footer>
<section>
<h3>会社情報</h3>
<p>所在地や連絡先など</p>
</section>
<section>
<h3>関連リンク</h3>
<ul><li>サイトマップ</li></ul>
</section>
</footer>


このように、意味ごとにブロックを整理できると、より分かりやすくなります。

ただし、意味が曖昧なときはdivを使う方が無難です。

sectionタグを使ったアクセシビリティ強化

sectionタグを使うことは、アクセシビリティを高めるのにもとても効果的です。

特にスクリーンリーダーを使うユーザーにとって、文章の区切りがわかることで読みやすさが格段にアップします。

以下にsectionタグがアクセシビリティに与えるメリットを紹介します。

つまり、sectionタグはすべての人にとってやさしいWebを作るための基本と言えます。

誰にとっても使いやすいページを目指すなら、sectionタグを積極的に使っていくことが大切です。

HTMLとCSSを併用したデザイン例

sectionタグは見た目のスタイルを直接変えるものではありませんが、CSSと組み合わせることでデザイン性の高いページにできます。

たとえば、各セクションごとに背景色を変えたり、パディングを調整したりすることで、見た目の区切りもわかりやすくなります。

以下にCSSでsectionを装飾する例を紹介します。


section {
padding: 40px;
margin-bottom: 20px;
background-color: #f9f9f9;
border-radius: 8px;
}


このように、CSSを併用することで、sectionタグの意味的な区切りを視覚的にもわかりやすくできます。

構造とデザインの両面から、ユーザーに伝わるWebページを作りましょう。

sectionタグを使ったブログ記事構造の例

ブログ記事では、sectionタグを使うことで本文の構造をしっかり分けることができます。

読者が途中から読んでもわかりやすく、SEOにも効果的です。

ブログでのsectionタグの使い方の例を以下に示します。

このように使えば、ユーザーにとっても、検索エンジンにとっても構造が明確になります。

読みやすく、わかりやすいブログを目指すなら、sectionタグを活用することがとても効果的です。

sectionタグに関するよくある誤解と注意点

全ての区切りにsectionタグを使うべきか

sectionタグは便利ですが、すべての区切りに使えばよいというものではありません。

意味のある内容のまとまりに対して使うのが基本で、単なる見た目の調整やスペースのためには適していません。

以下に、sectionタグを使うべきでないケースを挙げます。

このような場面ではdivタグを使う方が適しています。

sectionタグは「意味ある構造を作る」ために使うものなので、むやみに使うと逆効果になることもあります。

適切な使い所を見極めることが大切です。

divタグとの混同による誤用

sectionタグとdivタグを混同してしまうのは、HTML初心者にとってよくあるミスです。

どちらもブロックを作るタグですが、目的と意味が異なります。

以下のように、それぞれの特徴を整理しましょう。

誤ってsectionタグを使うと、かえって文書構造が不自然になってしまうこともあります。

意味がなければdiv、意味があればsectionという使い分けがポイントです。

SEOを意識しすぎた過剰な使用

「sectionタグを使えばSEOに良い」と思って、どこでも使いたくなる気持ちはわかります。

しかし、使いすぎると逆効果になることもあります。

検索エンジンは単にタグがあるかどうかだけでなく、意味や構造を正しく理解しているかを重視しています。

以下に、sectionタグを過剰に使うことで起こり得る問題を紹介します。

sectionタグは便利なツールですが、意味があるときにだけ使うことがSEO的にも正解です。

むやみに増やさず、しっかりと意味を考えたうえで使いましょう。

見出しがないsectionタグの問題点

sectionタグを使うときは、必ず1つ以上の見出しタグ（h1〜h6）を入れることが求められます。

なぜなら、見出しがないsectionタグは、「このまとまりが何の話なのか」を誰にも伝えられないからです。

見出しのないsectionタグを使うと、次のような問題が起こります。

もし見出しが付けられない場合は、その内容はsectionタグで囲うべきではないかもしれません。

sectionタグは「見出しありき」の要素であることを覚えておきましょう。

HTMLバリデーションエラーを防ぐには

sectionタグを正しく使っていても、意図しないHTMLバリデーションエラーが起こることがあります。

これは、タグの使い方やネストのルールを守っていない場合が多いです。

以下に、sectionタグを使う際の注意点をまとめます。

HTMLの文法を守ることで、ブラウザの表示ミスやSEOへの悪影響を防ぐことができます。

使ったあとは、必ずバリデーションツールでチェックすることをおすすめします。

sectionタグとarticleタグの混同

sectionタグとarticleタグも、初心者が混乱しやすいタグのひとつです。

どちらも「意味のあるブロック」を作るタグですが、役割は少し異なります。

以下に2つのタグの違いをわかりやすくまとめます。

例えるなら、articleは「1冊の本」、sectionは「その中の章」のような関係です。

それぞれの意味をきちんと理解して使い分けることが、HTMLの設計力を高めるポイントになります。

semanticタグとの正しい使い分け

HTML5には他にもnav、header、footer、asideなどのセマンティックタグがあります。

これらとsectionタグは使い分けが大切で、意味を理解しないとページがごちゃごちゃになってしまいます。

以下に代表的なsemanticタグとの違いを紹介します。

これらを正しく使うことで、ページ全体の意味構造がきれいに整理され、SEOにも好影響を与えます。

タグの意味をきちんと理解して、適材適所で使い分けるようにしましょう。

sectionタグとSEO・アクセシビリティの関係

検索エンジンに与える意味の明確化

sectionタグは、検索エンジンがページの構造を理解しやすくするために、とても役立ちます。

Googleなどの検索エンジンは、HTMLの意味をもとにページの内容を分析します。

sectionタグを使うことで、どの部分がどんなテーマなのかを明確に伝えることができます。

次のようなポイントで、検索エンジンへの効果が見られます。

このように、sectionタグを正しく使うことはSEOの土台作りにもつながります。

検索エンジンに「わかりやすいページ」を届けるための工夫として、大きな意味があります。

スクリーンリーダーでの読み上げ効果

sectionタグを使うことで、視覚に頼らずにWebを利用している人たちにも、ページの内容がきちんと伝わりやすくなります。

スクリーンリーダーという読み上げソフトは、HTMLの構造に従って情報を読み上げます。

そのため、意味のあるまとまりごとに区切られているsectionタグはとても有効です。

以下の点で読み上げ時の効果が見られます。

<section>タグを使って文章を整理すると、すべての人が平等に情報へアクセスできるようになります。

これはアクセシビリティの基本であり、大切な考え方です。

Googleの構造化理解への影響

Googleはページをクロールして内容を理解する際、HTMLの構造を読み取って分析します。

特にHTML5のセマンティック要素は、その理解を助ける大きな手がかりとなります。

sectionタグを使うことで、「この部分は独立した内容のまとまりです」と伝えることができます。

このとき重要になるのが、構造の正確さと見出しの一貫性です。

このように、sectionタグは単なるレイアウトではなく、検索エンジンとのコミュニケーションツールとも言えます。

しっかりと意味を持たせた使い方が大切です。

ユーザー体験の向上と読みやすさ

ページを訪れた人が「読みやすい」「わかりやすい」と感じるためには、情報がきちんと整理されていることが大切です。

sectionタグを使ってページの構造をわかりやすく分けると、ユーザーが情報をすばやく探し出せます。

以下のようなユーザー体験の向上が期待できます。

Webサイトは見た目がきれいなだけでは不十分です。

中身の構造が整っていてこそ、ユーザーにとって快適なサイトになります。

sectionタグはその手助けをしてくれる大事なパーツです。

sectionタグを使ったSEO対策の実践法

sectionタグを使ってSEO対策を行うときには、ただタグを入れるだけでなく、意味のある構造を作ることが重要です。

以下に、実践的な使い方のポイントをまとめます。

たとえばブログ記事なら、「導入」「本題」「まとめ」といったセクションを作るだけでも効果的です。

構造を意識したHTMLは、SEOにもユーザー体験にもプラスになります。

sectionタグを含めたHTML構造の最適化

Webページ全体を考えたとき、sectionタグだけでなく、他のセマンティックタグとの組み合わせが重要です。

正しい構造を作ることで、検索エンジンにもユーザーにもやさしいページになります。

以下に、最適化のポイントをまとめます。

構造をしっかり作ることで、SEO対策とユーザビリティの両方を実現することができます。

正しく設計されたHTMLは、どんなデバイスや環境でも読みやすいコンテンツになります。

今後のSEOトレンドとsectionタグの役割

これからのSEOは、「意味を正しく伝える」ことがますます重要になっていきます。

AIや機械学習を使った検索エンジンは、ただのキーワードよりも、ページ全体の構造や内容のつながりを見ています。

今後、sectionタグの役割はさらに広がると考えられます。

その理由を以下にまとめます。

これからの時代、sectionタグを「単なる区切り」ではなく「意味を伝える道具」として活用することが求められます。

今のうちから正しい使い方を身につけておきましょう。

まとめ

HTMLのsectionタグは、Webページの内容を意味のあるかたまりに分けるとても大切なタグです。

正しく使うことで、見やすくて伝わりやすいページを作ることができ、SEOやアクセシビリティにも良い効果があります。

ここまでの内容で特に大切なポイントを振り返ってみましょう。

この記事を読んだら、ぜひ実際にsectionタグを使って、意味の伝わるHTMLを書いてみましょう。

正しく使えるようになると、あなたのWebページはもっと読みやすく、もっと評価されやすくなります。